月刊コミック電撃大王 / 通常連載

真月譚 月姫

『真月譚 月姫』は、月刊コミック電撃大王の通常作品として記録されている漫画です。出版社はアスキー・メディアワークス。作者(作画)は佐々木少年。原作は奈須きのこ、TYPE-MOON。連載期間は2003年10月号 - 2010年9月号。

あらすじ・ネタバレ

幼いころの事故以来、遠野志貴は普通の人には見えない線や点が見えるようになっていた。触れれば物体や生命を壊してしまうその線を恐れた志貴は、父の死後、遠野家を離れて暮らしていた。高校生になった志貴は、父の死をきっかけに実家へ戻ることになる。ある日、街で美しい女性を目にした志貴は、衝動的に彼女を殺してしまう。しかしその女性は、真祖と呼ばれる吸血鬼の姫アルクェイド・ブリュンスタッドだった。翌日、何事もなかったかのように現れたアルクェイドは、志貴に自分を殺した理由を問い、街を騒がせる猟奇殺人事件の犯人を追っていると告げる。志貴はアルクェイドの依頼で吸血鬼の事件に関わり、遠野家の過去や自分の能力、シエルや秋葉ら周囲の人物が隠している秘密にも近づいていく。人間と吸血鬼、記憶と罪が交差する中、志貴は自分の目で見える死の意味と向き合う。

豆知識・雑学・よくある質問

原作はTYPE-MOONのビジュアルノベル『月姫』で、漫画版は佐々木少年が作画を担当した。作品名の「真月譚」は、月と吸血鬼の伝承、そして登場人物が抱える過去の物語を一つの伝奇譚としてまとめる題名になっている。志貴の「直死の魔眼」は、物体や生命に存在する死の線・点を視認し、そこへ干渉できる特殊能力。アルクェイドは吸血鬼の中でも真祖に属し、人間を襲う死徒とは異なる立場にある。漫画版は原作ゲームのアルクェイドルートを軸に、街で起きる連続殺人、遠野家の秘密、志貴とアルクェイドの関係を連続した物語として描く。TYPE-MOON作品群の世界観につながる設定も含まれるが、単独の伝奇ミステリーとして読める構成になっている。

読者の感想・考察まとめ

志貴の能力は、敵を簡単に倒すための必殺技ではなく、世界にある「終わり」を見てしまう呪いに近い。彼は死を見分けられるからこそ、相手を殺すことの重さや、自分が生きていることの不安を抱える。アルクェイドも圧倒的な力を持ちながら、吸血鬼としての本能と、人間の少女のように誰かを求める感情の間で揺れる。二人の出会いは殺人から始まるため、恋愛や信頼が最初から純粋なものではなく、罪を知った上で関係を結び直す過程になる。街の猟奇事件は怪物退治で終わらず、人間の欲望と異形の存在がどこで分かれるのかを問う。月明かりの美しさと、死を見つめる恐怖を同じ画面に置く伝奇作品である。

読み方・略称・英題

しんげつたん つきひめ

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